気体はをするが、同時にもしている。加熱や減圧では気体分子の運動エネルギーは大きく なるので、分子振動は無視できる。だが、逆に加圧や冷却では気体分子の運動エネルギーは小さくなり、分子振動も無視できなくなってくる。その前に分子運動 が低速になった状態で分子が接近すると分子間に引力が作用するので、が作用するようになる。結果、分子運動のエネルギーが分子間力のエネルギーよりも小さくなり液体になる。液 体は分子運動と分子振動で膨張するが、さらに加圧・冷却が進むと分子運動のエネルギーが分子振動のエネルギーよりも小さくなり、ついには分子はができなくなってしまう。この状態が固体である。
実在気体で起こると言う現象は、理想気体では発生しえない。理想気体では分子間力がいっさい作用しないため(それ以前に分 子自体が存在しない)、どんなに加圧・冷却をおこなっても液体や固体にはならない。また、理想気体の運動エネルギーは∞() とみなされる。このため、分子運動のエネルギーが分子振動のエネルギーより小さくなることはなく、気体のままでいられる。
理想気体は分子同士や容器内壁と衝突してもその衝突前と衝突後で運動エネルギーの和は変わらない。いわゆる完全弾性衝突で、これはに従う。また、理想気体の状態方程式とボイル=シャルルの法則を両立させた結果でも、理 想気体は熱力学第一法則に反していない。冷却によって体積が縮小されると、体積の縮小と言う形で理想気体がを したことになる。一見すると理想気体は熱力学第一法則に反しているように見えるが、外部からのエネルギーの供給なくひとりでにエネルギーを作り出すことも せず、逆に発生したエネルギーを仕事をさせずに消滅させてもいないので、熱力学第一法則とは矛盾しない。

 

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